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マイホームは、人生の中でも大きな買い物です。それだけに慎重に比較、計画し、後悔のないようにしたいものです。マンションか戸建か、建売か注文住宅かなどを比較検討した結果、注文住宅を選択した時に最後に決めなくてはならないのが、どこに発注するかということです。注文住宅の発注先として考えられるのは、大手のハウスメーカーか地域密着タイプの工務店ですが、具体的に両者にはどのような違いがあるのでしょうか。
いくつかのポイント別に両者のメリット、デメリットを比較してみましょう。
以前は全国規模で事業展開している数社をハウスメーカーと呼んでいましたが、最近は新興のハウスメーカーが増えたり、工務店と名がついていても事業規模が大きなケースがあるなど、境目が曖昧になりつつあります。
あくまで一般的な話ではありますが、ハウスメーカーと工務店では以下のような特徴があります。
住宅の部材を一括管理しているハウスメーカーでは、各パーツの値段を安く抑えることができます。一方の工務店は、現場で柱の一本から、作っていくので手間がかかります。当然、部材のコストとしてはハウスメーカーの方が安くなります。
しかし、ハウスメーカーの中には現場での作業を下請け業者に委託するところもあり、下請け分のコストが上積みされます。また、広告宣伝費も工務店よりも多くかかっているので、トータルでは対して変わらないということが少なくありません。
ハウスメーカーは住宅のパーツを工場生産しているので、品質はとても安定しています。また技術力も独自の耐震設計を取り入れるなどの工夫も多く、満足度の高いものが多いといえます。
工務店は、それぞれの店ごとに違いがあるので一概に高い、低いと評価することは困難です。その地域で多くの建物を手がけており、口コミでもそれなりに評価されているような工務店なら、技術力、品質ともにハウスメーカーに引けを取らない、あるいは勝るようなところもありますが、低価格を売りにしている工務店の中には、品質もそれなりといったケースもあります。工務店を探す際は、過去の実績などや口コミを調べて安心できる業者を見つけるのがポイントの1つになります。
建築をスタートさせてから完成までの工期は、ハウスメーカーの方が早い傾向にあります。前述のように、加工済みのパーツを現地で組み上げるので、パーツから作り始める工務店とは1、2ヶ月以上の差がつくことも少なくありません。
戸建の注文住宅とはいえ、何から何まで自由に作れる訳ではありません。そこには法律上の制約もあります。地域によっては、景観上から制限が設けられている場合もあります。ハウスメーカーの場合は準備されたパーツの組み合わせ方で制限が生じてしまいます。また、これは標準装備なので変更できません、というものがあることもあります。工務店の場合、法律上の規制は仕方ありませんが、その他のことについてはかなり融通が利きます。オリジナルの建具や収納の設計を頼むこともできます。もちろん、要望が細かく、多くなればなるほど費用は増えてしまいますが、圧倒的な自由度の高さがあります。
ハウスメーカーは、アフターフォローの制度も規格化して管理しています。万一、施工時の担当者が異動や退職になっていても、データはきちんと引き継がれ規定の対応をしっかりと取ってくれます。
工務店は、これも店ごとに対応が異なることが予想されます。地域密着を売りにしている工務店なら非常に素早く対応してもらえることもあるでしょう。しかし、工務店の繁忙時期の場合は、中々対応が取れないケースもあるかもしれません。
いくつかのポイントについて、ハウスメーカーと工務店を比較してみました。それぞれにメリットデメリットがあることがわかります。ハウスメーカーのよさはとにかく安定したサービスと品質にあります。工務店は信頼できる業者を見つけることができれば、心強いのですが巡り会うまでが大変かもしれません。工務店の中には完成見学会や施工途中での見学会を催しているところもあるので、そのようなチャンスを利用して業者を探してみるのがよいでしょう。